この春から植物の観察会にハマり始めた。自分の知らない世界が目の前にダイナミックに展開されて

いく。ちっぽけで目にも止まらなかった植物が愛おしく感じられる。巨大で足元しか見ずに通り

過ぎていた巨木に感動したり。

5月7日、学生時代の友人が高尾山の保護に何十年も係わり、植物はじめ自然の先生として、今回も

素晴らしい観察会を開いてくれた。同級の友6人と、彼女の4月のスミレ観察会に出席された方と総勢

20人で高尾山を歩いた。今回は「巨木とコミヤマスミレを見る」という事で、コースはリフトで登り

(初めての体験!)「浄心門」を通って1号路で山頂へ。下りは「いろはの森」から4号路へ。

吊り橋を渡ってリフト乗り場まで。


連休も終わり、不順(不穏だった)な天気も追いやったような好天に恵まれた。

ケーブル駅前の広場にある小さな池で

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 モリアオガエルの産卵。貝を叩くような擦るようなはっきりとしたカエルの声がする。
池の脇の草むらを覗くとカエルの泡に包まれた卵。

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 私は初めてリフトに乗って上る。随分長いリフトで脇のツツジ、新緑の中をスーッと上って
行くのは、とても気持ちが良い。

リフトを降りた所で今日のコースの説明を受けて早速、樹木の観察。どうしても樹木は名前と

木の姿が一致しない。説明を聞くと「なるほど!」と思うのだけれど・・

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 これは高尾で有名な「タコ杉」根元がタコの足のように見える。あまりに人々が触りに行くので
保護のため柵が出来てしまった。

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 道の脇でチゴユリがお辞儀をして迎えてくれているようだ。

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 標高の低い高尾だが、豊かな植生に恵まれている。「ブナの赤ちゃん」。知らなかった。
とてもブナとは思えぬ形の子葉がでて、せっせと光合成をして栄養をため込むとか。

舗装道を緩やかに上っていくと「薬王院」から「有喜寺」とすすむ。

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「有喜寺」この境内の入り口の階段わきに、面白いシダがあるというので捜した。

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 これ!「クモシダ」。名前を聞くとそれらしく見えてちょっと引いてしまう。
このシダは高尾に自生していなかったそうだ。石灰岩質に生えるそうで、この石垣の石に
ついてきたのだろうとの事だ。

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 境内の釣鐘堂。この屋根うらに「ムササビ」が住んでいるとか。

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 さらに奥の方に杉が何本もあるが、てっぺんが枯れている。これは廃棄ガスによる害が
初めて分かった杉なのだそうだ。こうなったらもう元にもどれず可哀相。

ゆっくりと山頂に着いて、お弁当の時間となった。連休の終わった直後というのに遠足の小学生はじめ、

山頂はいっぱいの人で溢れそう!それでも時間が少し遅かったので、山頂縁に座ることができた。

いつも、お弁当というと手作りのお惣菜やお菓子を持ってきてくれるGちゃん。きょうは

夏ミカンの皮の「オレンジピール」。あんまり美味しくてお土産に少しもらってきた。


下山は「いろはの森」から4号路を進む。この頃、やまねは「いろはの森」から日影沢に下りる

コースを選んでいる(人が少ない・・ほとんど会わない)が、4号路は久しぶり!この道は吊り橋が

あって、人気のコースでもある。

さて、森に入ると登ってきた参道の杉林と全く植生が違い落葉広葉樹が多い。まず、高尾のブナの

中で一番、立派な木の所に案内してもらった。コースから一段上がった小さな広場(といえるか?)

にそれはあった。

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 真下からみる。ブナに抱かれている気がした。

次にここを通る時には挨拶を忘れずに。

さらに4号路を下って行くとこの日のもうひとつの目的である、スミレがあった~!

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 「コミヤマスミレ」。高尾山では一番遅く咲くすみれ。花はとても小さい。
割と暗い場所に生えるので見落としそう。

ほかに

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 ヤマウツボ(ゴマノハグサ科)寄生植物なので緑がなく、ちょっと・・・。

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 ツクバキンモンソウ(シソ科)ヤマウツボの後に見たからか?ホッとした。

下山もリフトで悠々、降りた。

今日もまた、高尾山の「深み」に益々ハマってしまった。