9日の早朝、まだ4時過ぎに外に出ると☆☆が綺麗。それに眼前に槍・穂が影のように見える。
槍ヶ岳山荘の灯りが見えた。昨年の【鏡平】からの景色を思い出した。しばらくすると東側の雲海の先が
紅く染まり始め、星たちも次第に姿を消して気がつくと明けの明星だけとなっていた。

5:20頃、雲海に浮かぶ【浅間山】の横からご来光がみられた。ご来光はいつも感動的!
少し前に後を振り向くと

槍・穂連峰が明るく見えてきた。北穂の小屋にも灯りがともった。
まだ暗い内に槍の穂先に登り始めた人たちの、ランプの光も良く見えた。ひとまずヒュッテに戻って
朝食を取った。場外アナウスで5時半まえに「朝食に来て下さい」なんて言われたの、初めてだわ。
今日は【長塀山】コースは止めて、蝶ヶ岳の三角点から蝶槍までいって、三角点近くの
【横尾分岐】から横尾に下る事にsた。

6:30にヒュッテを後にして蝶ヶ岳の山頂~蝶槍までの稜線歩きを楽しんだ。
槍ヶ岳が堂々たる姿を見せた。肩の小屋まではっきりと見える。


風の強い(この日は静か)稜線上にはハイマツがびっしりと枝を伸ばし、所々に「クロマメノキ」
「コケモモ」がもう実を成らせていた。クロマメノキはブルーベリー。美味しい実だ。

「ハイマツ」の実は【ホシガラス】のご馳走。所々の木の根元に実がいっぱい集めてある。
自分で置いた場所を忘れるなんて、ちょっと可愛いなぁと思った。

ここが、蝶ヶ岳の【三角点】。山頂からかなり離れている。右奥の薄い緑の三角形が【蝶槍】、その
奥の濃い緑の三角系が【常念岳】。

ここが【蝶槍】。ここからの展望も素晴らしい!

【蝶槍】のてっぺんにこんな尖った石が乗せてある。

振り返ると、【霞沢岳】の奥に【乗鞍岳】その奥に【御嶽山】が見える。

シャボン玉遊びに興じる、Y子ちゃん。アルプスの稜線上でシャボン玉を飛ばすのが、やまねの
ささやかな夢で、楽しみだった。

「何処までも飛んで行け~!風に乗って!」

【横尾分岐】の標識の下にザックをデポして【蝶槍】まで行ってきた。
いよいよ、【槍・穂高。常念】そして、「チ-ムやまね」の恋する【鷲羽岳】の山々の眺望に別れを
告げて、【横尾】への急降下を始めた。

【横尾】への降り口。

1時間半ほど下ると小さい広場にでた。そこからの【槍ヶ岳】が素晴らしい。「ひょっとして
【槍見台】?」と思ったが、「時間的には早すぎるけど、こんな絶景は【槍見台】と言える」と2人で
勝手に決めて、しばし小休止した。
再び下り始めて30分で

こんな標識があった。「ここが本当の【槍見台】なんだ」

本当の【槍見台】からの景色。「さっきのウソ(?)の【槍見台】からの景色の方が良かったわ」
などと勝手な事を言い合った。

11時頃、【横尾】に到着。新築した【横尾山荘】。ここでパンの残りと熱いスープで昼ごはん。
やまねのお腹は不満足そうなので、【徳澤】でラーメンを食べよう!と決めて、途端にスピードを上げて
【徳沢】に向かった。

「徳沢園」にラーメンが無いのに気づいた。でも美味しい「山菜蕎麦」を食して満足した。
河童橋は観光客で賑わっていたが、さすがに9月。バスにもすぐに乗れた。
【沢渡】温泉は貸し切り状態で、すっかり気持ち良くなって、とても空いている中央道を東京に
向かった。この夏、初めて雨具の出番のない快適な山旅となった。