北岳の肩までは、何とか来たが、食欲減退という目にあってしまい、メンバーにとても心配をかけて
しまった。山頂を超えた先の【北岳山荘】まで辿りつけるか不安だった。ところがハリネズミさんの
ご主人が重い荷物を分散して持って下さるというので、本当に申し訳なかったけれど、お願いして、
11時20分頃、山頂に向けて出発した。

余り頭上の景色を見たくなかったが、とにかく登った。

山頂まで、半分の所。右に【両俣】への道を分ける。

コアラさんと一緒に。後ろは【仙丈ケ岳】

そして12時15分に山頂に到着。やまねは嬉しいのと辛かったのとが入り混じってウルウルしそうだった。
もう、30分早かったら展望がきいたかもしれなかったが、ガスが次々と湧いてきて見えません。
ほぼ、山頂は通過と言っていい位で【北岳山荘】へ向かった。はるかしたの稜線に赤い屋根が見えた。

すぐにガスに覆われてしまう。

振り返ると山頂からの登山道が見えた。人の姿であんな所を下って来たんだと驚く。
途中、左に2カ所、【八本歯のコル】への分岐があったが運が良ければ明日はここから下れるが・・・。
一瞬、雲が切れて山荘が見えた。15分もあれば着くだろうか?ハリネズミさんも高山病の症状が出て
とても辛そう。小屋のすぐ裏の鐘のある所に着いたが、小屋が全く見えない。「あっちだ」「こっちだ」と言っていたら小屋の方が「すぐ下ですよ」と教えてくれた。「な~ンだ」という位すぐ前だった。
ガスがかかるとどこでも危険地帯になり得ると言う事が良く分かった。
濡れた上着などを吊るして、部屋に入ったが、乾いた服に着替えるのがやっと。明日の事など考えたく
もない。食事は全く食べたくない。ところが、「山荘の裏で「夏季診療所」があるので具合の悪い人は
診てもらってください」とのアナウスがあった。「地獄で仏に会ったよう」とはこの事である。
昭和大医学部の先生と学生(まだ可愛い)さんのお陰で「魔法の薬」をその場で2錠、飲んだら
数時間後、ケロッと気分が良くなった。高山病ではなく、風邪で、発熱まであっった。
もう、帰れそうもないという気持ちが嘘のように、「何か、歩けそう」という気持ちに変わっていた。
【八本歯のコル】を通れないのは残念だが、また、【北岳】山頂を踏めるのも良いと思った。









